
その「雇い止め」、会社にとって大損です
「工場の田中さん、もうすぐ勤続5年か…」 「仕事はできるけど、正社員にする余裕はないから、契約終了するしかないかな…」
関市の社長様、もしそんな風に悩んでいるなら、今すぐストップしてください! それ、とんでもない誤解です。
いわゆる「5年ルール(無期転換ルール)」を、「5年経ったら正社員(フルタイム・ボーナスあり)に登用しなければならない法律」だと思っていませんか?
実は、法律が求めているのは**「契約期間を無期限にする」**ことだけ。 「給料や待遇を正社員と同じにする」ことまでは求めていないのです。
1. 「無期転換」≠「正社員化」です
厚生労働省のハンドブックにも明記されていますが、無期転換とはあくまで**「契約更新の不安をなくすこと」**が目的です。
もし御社の就業規則に、 「無期転換後の労働条件は、別段の定めがない限り、直前の有期契約と同一とする」 という規定(別段の定め)があれば、
- 時給: そのまま
- 勤務日数: 週3日のまま
- 賞与・退職金: なし(パート規定通り)
という形で、**「無期雇用のパートタイマー」**として働き続けてもらうことが可能です。 これなら、会社の人件費負担は急増しませんし、慣れ親しんだベテランさんを失わずに済みます。
2. ただし「契約書」の書き方には注意!
2024年(令和6年)4月から、労働条件通知書のルールが厳しくなっています。 5年を超えるパートさんとの契約更新時には、以下の2点を契約書に明記しなければなりません。
- 「あなたには無期転換を申し込む権利がありますよ」という告知
- 「もし無期転換したら、労働条件はこうなりますよ」という説明
これを書かずに漫然と更新していると、法律違反になるだけでなく、後で「説明がなかった!正社員になれると思っていた!」とトラブルになる原因になります。
3. 「雇い止め」は訴訟リスクの塊です
一番やってはいけないのが、無期転換を逃れるために、5年直前で契約を切る**「雇い止め(無期転換逃れ)」**です。
これは裁判になると会社側が負けるケースが多く、何より**「5年も貢献してくれた人を、会社の都合で切り捨てる」**という行為は、他の従業員のモチベーションを劇的に下げます。
人手不足の2026年。 「5年続く人」なんて、喉から手が出るほど欲しい人材のはずです。 制度を正しく理解して、**「長く安心して働いてもらうための無期転換」**を提案しましょう。
まとめ:就業規則に「一行」あるか確認を
「うちは大丈夫かな?」と思ったら、まずは就業規則(パート規定)を確認してください。 そこに**「無期転換後の労働条件」**について、しっかり書かれていますか?
もし何も書かれていないと、民法の原則で「正社員と同じ条件」を請求されるリスクが発生します。
飛騨屋社労士事務所では、
- 「無期雇用パート」用の就業規則作成
- 無期転換申込権に対応した「雇用契約書」のひな形提供 を行っています。 誤解でいい人を手放す前に、まずはご相談ください。


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