
「昔はもっと厳しかった」は禁句です
「最近の若いのは、ちょっと怒っただけですぐ会社に来なくなる」 「俺たちの若い頃は、熱があっても這って現場に行ったもんだ」
関市の社長とお話ししていると、よくこんな嘆き節を聞きます。お気持ちは痛いほど分かります。 しかし社長、その感覚のまま社員に接していると、ある日突然、**内容証明郵便(訴状)**が届くかもしれません。
今、国(厚生労働省)は**「メンタルヘルス不調」を労働災害(労災)として認定する基準を緩和しています。 つまり、「心の病気は、会社の責任(安全配慮義務違反)」**とされる確率が激増しているのです。
今回は、資料にある**「4つのケア」の中から、社長が明日からできる「ラインケア(管理職によるケア)」**について解説します。
1. 社長がやるべき「ラインケア」とは?
「ケア」と言っても、医者の真似事をする必要はありません。 資料によると、ラインケア(上司によるケア)の基本は、以下の2つです。
- 「いつもと違う」に気づくこと
- 遅刻が増えた
- 服装がだらしなくなった
- 以前より口数が減った、またはミスが増えた
- 声をかけること
- 「最近、顔色が悪いけど眠れてるか?」
たったこれだけです。 しかし、これをせずに「やる気がないなら帰れ!」と叱責してしまうと、それがトドメとなって発症し、**「パワハラによる労災」**が確定してしまいます。
2. 「カスハラ(顧客からの暴力)」から守っていますか?
資料には、患者や顧客からの**「暴言・暴力(カスタマーハラスメント)」**への対策も重要だと書かれています。
これは建設・製造業も同じです。 「元請けの監督から無理難題を言われている」 「納入先から理不尽なクレームを受けている」
こういう状況で、社長が 「客の言うことなんだから我慢して謝ってこい!」 と突き放すと、従業員の心は折れます。
「理不尽な客からは、会社が盾になって守る」 この姿勢を見せるだけで、従業員のメンタルは驚くほど安定します。
3. 「心の健康づくり計画」なんて作れない!
「対策が必要なのは分かったけど、計画書なんて作る暇はないよ」 そう思われた社長、ご安心ください。
メンタルヘルス対策は、ゼロから自社でやる必要はありません。 **「ストレスチェック」**の実施や、産業医との連携、相談窓口の設置など、プロに外注できる部分はたくさんあります。
一番のリスクは、**「何も対策していなかった(放置していた)」**という事実です。 これが裁判になった時に一番負けるパターンです。
まとめ:社員の心を守ることは、会社の金庫を守ること
「メンタル対策なんて、金にならない」 そう思うかもしれませんが、逆です。 熟練の職人がうつ病で休職・退職することになれば、その損失は計り知れません。代わりの人はすぐには見つかりません。
「最近、工場の空気が重いな」 「若手がすぐ辞めるな」
そう感じたら、それは組織のメンタル不調のサインかもしれません。 手遅れになる前に、飛騨屋社労士事務所にご相談ください。 「気合」ではなく「仕組み」で、明るく働ける職場を取り戻しましょう。


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