2026年(令和8年)1月14日、厚生労働省の労働政策審議会から**「労災保険制度の見直し」**に関する報告書(建議)が公表されました。 今回の見直し案は、働き方の多様化やジェンダー平等の観点から、これまでのルールを大きく変える内容となっています。
特に重要な4つのポイントをピックアップして解説します。
1. 遺族年金の「男女格差」がついに解消へ
これまで、仕事中の事故などで亡くなった場合に出る「遺族補償年金」には、夫と妻で受給要件に大きな差がありました。
- 妻の場合:年齢に関わらず受給可能(※若年妻の期間制限等はあり)
- 夫の場合:妻死亡時に「55歳以上」または「障害がある」場合のみ受給可能
今回の報告では、この**「夫にのみ課せられた要件」を撤廃**し、男女差を解消することが適当とされました。 これにより、妻を亡くした夫も年齢に関係なく遺族年金を受け取れるようになる見込みです。
2. メンタルヘルス等の請求時効が「5年」に延長
労災の休業補償などの請求権は、これまでは「2年」で時効となっていました。 しかし、うつ病などの精神疾患や、脳・心臓疾患、石綿関連疾患などは、発症から申請までに時間がかかるケースが多くあります。
そこで、これらの疾病に関する給付(療養、休業、介護など)については、消滅時効を「2年」から「5年」に延長する方向性が示されました。
3. 全事業で「強制加入」へ(暫定任意適用の廃止)
これまで、農業・林業・水産業の一部の個人経営事業所(従業員5人未満など)は、労災保険への加入が任意(暫定任意適用事業)とされていました。 今回の見直しでは、これを廃止し、順次「強制適用」とする方針が打ち出されました。 また、家庭内で働く「家事使用人」についても、労働基準法が適用される場合は労災保険も強制適用とする方向で検討が進められます。
4. 電子申請する事業主への情報提供
労働保険の年度更新を「電子申請」で行っている事業主に対し、労災の支給決定(または不支給決定)があった事実を情報提供する仕組みも提案されています。 これは、事業主が労災発生を早期に把握し、再発防止策を講じやすくするためです。
まとめ
今回の見直しは、現代の家族のあり方や働き方に合わせ、セーフティネットをより強固にするためのものです。 正式な法改正等の動きがありましたら、また詳しくお伝えします!
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