「パートだから」という言葉が、会社を壊す時代になりました
あけましておめでとうございます。 2026年のスタート、現場の雰囲気はいかがでしょうか?
さて、社長に一つ、少し耳の痛い質問をさせてください。 「御社の就業規則、パートさんの待遇について『5年前』から止まっていませんか?」
中小企業にも「同一労働同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)」が完全適用されてから、まもなく5年が経とうとしています。 当初は「うちは関係ないよ」と様子見していた会社も多かったかもしれません。
しかし、2026年の今、状況は一変しました。 物価高と最低賃金の上昇により、パート社員の方々は**「自分の待遇」**に対して非常にシビアになっています。
「長年働いているのに、なぜ新人と同じ時給なのか?」 「なぜ正社員にはある『手当』が、私にはないのか?」
この疑問に対して、明確な答えを持たない会社からは、人が静かに去り始めています。
1. 通勤手当・皆勤手当…「差」をつける理由、説明できますか?
この法律の肝は、**「正社員とパート社員の待遇差に『合理的な理由』が必要」**という点です。
例えば、関市の製造業でよく見かけるケースです。
- 正社員: 通勤手当(全額支給)、皆勤手当(1万円)、食堂利用(無料)
- パート: 通勤手当(定額3,000円)、皆勤手当(なし)、食堂利用(有料)
社長、この「差」の理由を説明できますか? 「パートだから」は理由になりません。
- 「通勤にかかる費用」に、雇用形態は関係ありません。(不合理の可能性大)
- 「食堂で食事をする」ことに、正社員もパートも違いはありません。(不合理の可能性大)
もし、パートさんから**「これっておかしくないですか?」**と聞かれた時、論理的に説明できなければ、それは法律違反のリスクが高い状態です。
2. 5年経って「判例」も確定しています
施行から5年が経ち、裁判の判例も積み上がってきました。 特に**「賞与(ボーナス)」や「退職金」**についても、 『全く出さないのは不合理』 『寸志であっても、何らかの形で報いるべき』 といった判断が増えてきています。
「昔からこうだったから」という慣習は、2026年の法解釈では通用しなくなっています。 ネットやSNSで知識をつけた従業員の方が、社長よりも法律に詳しい…なんてことも珍しくありません。
3. 「定年再雇用」のベテランこそ要注意!
そして今、最もトラブルになりやすいのが**「定年再雇用者」**です。
60歳で定年し、翌日から再雇用。 「仕事内容は昨日と全く同じ。責任も同じ。でも給料は半分(手当全カット)。」
これは、最も訴訟リスクが高いパターンです。 長年会社に貢献してくれた人を敵に回さないためにも、 「仕事の責任を軽くする」か「待遇を維持する」か。 どちらかの対応を明確にする必要があります。
まとめ:春の昇給前に、一度「点検」を!
4月になれば、新年度の契約更新や昇給の時期がやってきます。 その前に、今一度、手当や賞与のルールを見直してみませんか?
「全てを正社員と同じにする」必要はありません。 重要なのは、**「違いがあるなら、その理由をちゃんと説明できる状態にする」**ことです。
飛騨屋社労士事務所では、
- 「今の待遇差が法律的にOKかNGか」の診断
- パートさんから質問された時の「説明マニュアル」作成 をサポートしています。
「うちは大丈夫かな…?」と不安になった社長様。 トラブルが起きる前に、プロの目でチェックを受けてください。


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