
その「商習慣」、行政指導の対象です
「親会社からの入金が遅いから、下請けへの支払いも手形で4ヶ月(120日)先にしてもらっている」 「業界の常識だし、お互い様だから大丈夫だろう」
関市の社長様、もし今もこの感覚でいたら、**イエローカード(行政指導)**が出される寸前かもしれません。
2024年11月の「フリーランス新法」施行、そして公正取引委員会の運用強化により、2026年は**「約束手形のサイト短縮(60日以内)」が待ったなしの状況**になっています。
今日は、法律の難しい話は抜きにして、**「社長の会社の資金繰りにどう直撃するか」**だけを解説します。
1. 激変した「60日ルール」とは?
これまでの建設・運送業界では、90日〜120日の手形払いが当たり前でした。しかし、国の方針は明確に変わりました。
- 変更点: 下請代金の支払いは、**「60日以内」**に設定することが強く求められます。
- 対象: 紙の約束手形だけでなく、「でんさい(電子記録債権)」も対象です。
- リスク: 60日を超える手形を交付している事業者は、公正取引委員会や中小企業庁からの指導対象となり、最悪の場合、社名公表のリスクがあります。
つまり、「資金繰りが苦しいから支払いを先延ばしにする」という手が使えなくなったのです。
2. 「一人親方」への支払いはもっと厳しい(フリーランス法)
さらに注意が必要なのが、**「一人親方」**に外注しているケースです。
もし相手が法人ではなく「個人事業主(従業員を雇っていない一人親方)」の場合、2024年11月施行の**「フリーランス・事業者間取引適正化等法」**が適用されます。
- ルール: 発注から60日以内に報酬を支払わなければならない(原則)。
- 罰則: 違反すると、50万円以下の過料などの対象になる可能性があります。
「あいつも職人仲間だから待ってくれるよ」という口約束は、法律上通用しなくなっています。
3. 社長が今すぐやるべき「資金繰りの再構築」
この法改正は、単なるルールの変更ではなく、**「会社の血液(現金)の流れ」**が変わることを意味します。
① 下請け側(受注側)の社長
チャンスです。「法律が変わったので、支払サイトを60日に短縮してください」と交渉する正当な権利があります。 これにより、手元のキャッシュフローが劇的に改善します。
② 元請け側(発注側)の社長
ピンチです。これまで120日後に払えばよかったお金を、60日後に用意しなければなりません。 「入金(売上)」と「出金(支払い)」のタイミングがズレて、黒字倒産するリスクが高まります。
今すぐ銀行と相談し、**「手形サイト短縮に伴う運転資金の融資枠」**を確保する必要があります。
まとめ:契約書と資金繰り、両方の見直しを
「ウチの契約書、まだ『支払いは翌々月末の120日手形』になっていないか?」 「サイトが短くなった時、会社の現金は足りるか?」
この確認は、経理担当者任せではなく、社長が直接チェックすべき事項です。
「手形のジャンプ」でしのぐ時代は終わりました。新しい時代の「きれいな経営」へ、一緒にシフトチェンジしましょう。


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