
「昔は普通だった」が、今は「即アウト」です
「現場の仕事だから、頑丈な男の子が欲しいなぁ」 「経理は細かいから、女性の方が向いてるよ」
関市の社長様と採用の話をしていると、こんな言葉が自然と出てくることがあります。 お気持ちは痛いほど分かります。長年の経験則もあるでしょう。
ですが社長、その基準で求人を出したり、面接で断ったりすると、**「男女雇用機会均等法違反」**になるのをご存知ですか?
今日は、厚生労働省のガイドラインをもとに、中小企業がやりがちな「うっかり差別」と、会社を守るための対策をお話しします。
1. 「男性歓迎」「女性歓迎」と書くだけでNG?
法律では、募集・採用において**「性別を理由とする差別」**を禁止しています。 具体的には、以下のようなケースはNGです。
- 「男性限定」「女性限定」とする(※防犯上の警備員など一部例外を除く)
- 「営業マン」「カメラマン」などの名称(→「営業職」「カメラ担当」などが望ましい)
- 「女性は未婚者に限る」といった条件
「でも、重いものを持つから女性には無理だよ」 そう思うかもしれませんが、最初から「女性お断り」にするのは違法です。 「重さ20kgの荷物を運搬できる方」というように、能力や業務内容で募集しなければなりません。
2. 「身長170cm以上」が差別になる!?(間接差別)
さらに怖いのが、資料にもある**「間接差別」**です。 一見、男女を区別していないようで、実質的にどちらかの性を排除してしまう条件のことです。
例えば、 「身長・体重・体力を要件とすること」 (例:採用条件は身長170cm以上、体重60kg以上)
これをやると、平均的に小柄な女性は応募できなくなります。 「その業務に本当にその体格が必要か?」という合理的な理由がない限り、これは違法となります。 今の時代、フォークリフトやハンドリフトを使えば、力や体格に関係なく作業できる場面も多いはずです。
3. 「妊娠したの? 困るなぁ」は完全にアウト
もう一つ、最近特に厳しくなっているのが**「マタニティハラスメント(マタハラ)」**です。
女性社員から妊娠の報告を受けた時、 「おめでとう!」と言う前に、つい 「えっ、忙しい時期に困るよ…」 「代わりの人なんていないよ」 と顔に出てしまっていませんか?
こうした言動は、法改正により**「事業主の防止措置義務」**の対象となっています。 つまり、上司の何気ない一言で、会社が損害賠償請求されるリスクがあるのです。
まとめ:性別ではなく「能力」で選ぶ会社へ
「なんだか窮屈な世の中になったなぁ」 そう感じるかもしれません。 しかし、裏を返せば**「性別にとらわれず、優秀な人材を採用できるチャンス」**でもあります。
「女性には無理」と思っていた現場作業も、道具や環境を見直せば、真面目で器用な女性職人が活躍できるかもしれません。 人手不足の今、採用の入り口を自ら狭めるのはもったいないことです。
「うちの求人票、法的に大丈夫かな?」 「就業規則のハラスメント規定、古くないかな?」 少しでも不安になったら、飛騨屋社労士事務所にご相談ください。リスクを消して、人が集まる会社にしましょう。


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