労務・補助金ニュースレター(週刊)

第1章 法令改正・審議会動向

対象期間はお盆休みと重なり、労働政策審議会・社会保障審議会等の新規開催はありませんでした。実務に関わる制度改正・審議会動向を2件ご報告します。

 制度改正 

1. 高額療養費制度の自己負担上限、2026年8月診療分から引き上げ

対象: 健康保険法/高額療養費制度

2025年に一度凍結されていた高額療養費制度の見直しが、2026年度予算成立を受けて2026年8月診療分から第1段階として実施されました。69歳以下・70歳以上とも全所得区分で月額自己負担上限が引き上げられ(例:年収約370万〜770万円の区分は80,100円→85,800円)、あわせて2026年8月〜2027年7月を対象期間とする「年間上限」制度が新設されています。多数回該当の基準額は据え置きです。

2027年8月には所得区分の細分化を伴う第2段階の改正が予定されています。

実務上のポイント・傷病手当金・休職規程との関係整理や、医療費控除との違いについて、顧問先からご質問があった際の説明材料としてご活用ください。・健康保険組合に加入の顧問先には、付加給付の見直し有無の確認をお勧めします。

出典・参照リンク

厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて」 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621844.pdf

 審議会動向 

2. 地方最低賃金審議会の答申、8月14日時点で25都道府県に拡大

対象: 最低賃金法/地方最低賃金審議会

前号(8/9時点22都道府県)に続き、対象期間中に静岡・山口・岡山・香川・長野・三重・滋賀・福岡など複数県で答申が相次ぎ、8月14日時点で25都道府県が答申済みとなりました。山口県は目安(+56円)を2円上回る+58円(1,101円)の上乗せ答申、福岡県は県内で初めて時間額1,100円台(1,114円)に到達しています。

対象期間中は引き続き「答申」段階にとどまり、都道府県労働局長による正式決定・官報公示のニュースは確認できませんでした。例年、異議申立て手続き等を経て9月以降に官報公示、10月前後の発効という流れになります。

実務上のポイント・顧問先へのご案内は、正式決定(官報告示)後に改めて発効日とあわせてお伝えすることをお勧めします。

出典・参照リンク

厚生労働省 中央最低賃金審議会 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127939.html

なお、労働政策審議会(労働条件分科会、雇用環境・均等分科会等)・社会保障審議会(年金部会、医療保険部会等)、衆参の厚生労働委員会、経済産業省の関連審議会は、対象期間中の新規開催が確認できませんでした(お盆休みのため例年この時期は開催が少なくなります)。

第2章 助成金・補助金 新着情報

補助金は制度全体の状況を毎回一覧化し、厚生労働省の助成金は変化があった場合のみ掲載しています。

■ 補助金 制度別ステータス一覧(毎回全件掲載)

制度名状況募集期間備考
ものづくり補助金(23次締切分)終了(採択発表済み)2026/2/6〜5/8採択発表:2026-08-07
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)募集開始前(公募要領改定8/14)受付予定:2026/9/30〜10/30★訂正:前号案内(8/31開始)から変更。公式に日程改定を確認
デジタル化・AI導入補助金2026募集中〜2026/8/25次回(5次以降)日程は未確定
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠・第20回)募集開始前(準備中)受付予定:2026/11/5〜12/15
小規模事業者持続化補助金(創業型・第4回)募集開始前(公募要領公開済み)受付予定:2026/11/5〜
小規模事業者持続化補助金(共同・協業型・第3回)募集中2026/8/14〜9/30★更新:予定通り受付開始
小規模事業者持続化補助金(災害支援枠・第10次)募集中2026/7/27〜令和6年能登半島地震等対象
事業再構築補助金新規募集終了第13回で終了後継は「大規模成長投資補助金」
事業承継・M&A補助金(15次公募)公募終了(交付決定待ち)6/19〜7/24
事業承継・M&A補助金(14次公募)交付申請受付中開始:2026/5/22
大規模成長投資補助金(6次公募)募集中(締切間近)2026/7/31〜8/31★更新:100億宣言申請期限は本日2026/8/17
中小企業省力化投資補助金(一般型・第8回公募)募集開始前(日程確定)公募開始:2026/8/18予定★更新:日程確定(来週開始)
中小企業成長加速化補助金(2次公募)終了(採択発表済み)

★印は前回確認時からの状況変化・更新箇所です。厚生労働省の助成金(キャリアアップ助成金、働き方改革推進支援助成金、業務改善助成金)は今回対象期間中に変化がなかったため、上表には含めておりません。

■ 特にご案内が必要な制度(詳細)

 重要・訂正 

1. 【訂正】新事業進出・ものづくり商業サービス補助金:申請受付スケジュールが変更されていました

対象: 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)

前号(8月10日発行)にて「申請受付は2026年8月31日開始予定」とご案内しておりましたが、公式サイトを確認したところ、2026年7月17日付の変更告知および2026年8月14日付の公募要領改定により、正しくは申請受付開始2026年9月30日、応募締切2026年10月30日(金)18:00厳守に変更されていたことが判明しました。訂正しお詫び申し上げます。

なお、公募自体(公募要領の公開・エントリー受付)は2026年6月29日に既に開始されており、申請受付(実際の応募書類提出)が9月30日からとなる2段階方式です。制度の対象・補助上限額(革新的新製品・サービス枠:上限2,500万円/新事業進出枠・グローバル枠:上限7,000万円、いずれも賃上げ特例で増額あり)に変更はありません。

実務上のポイント・8月中の申請を見込んでいた顧問先には、9月30日の受付開始・10月30日締切への変更を早めにお伝えください。・エントリー・事前準備(GビズIDプライムアカウント取得等)は6月29日以降既に可能です。

出典・参照リンク

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/

 補助金 

2. 小規模事業者持続化補助金<共同・協業型・第3回>、予定通り8月14日に受付開始

対象: 小規模事業者持続化補助金(共同・協業型)

複数の小規模事業者が連携して行う販路開拓等の取組を支援する共同・協業型の第3回について、予告どおり2026年8月14日に申請受付が開始されました。締切は2026年9月30日17:00です。

出典・参照リンク

中小企業庁 公募告知 https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260708001.html

 補助金・締切当日    100億宣言の申請期限:本日2026年8月17日(月)

3. 大規模成長投資補助金(6次公募):「100億宣言」の申請期限は本日です

対象: 中堅・中小・スタートアップ企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金

「100億宣言企業向け類型」(投資額15億円以上・3年平均賃上げ率4.5%以上)での応募を予定している事業者は、本日2026年8月17日(月)までに「100億宣言」の申請を完了させる必要があります。全体の申請締切(2026年8月31日17:00)自体に変更はありません。

なお、令和8年熊本地震で被災した事業者向けに個別相談対応の特例が追加されていることも公式サイトで確認しました。

実務上のポイント・100億宣言企業向け類型での応募を検討している顧問先がいらっしゃる場合は、本日中に宣言申請の完了状況を至急ご確認ください。・熊本地震で被災した顧問先には、個別相談対応の特例があることもあわせてお伝えください。

出典・参照リンク

中堅・中小・スタートアップ企業の大規模成長投資補助金 公式サイト https://chukentou-seichotoushi-hojo.jp/

なお、中小企業省力化投資補助金<一般型・第8回>は、公募開始日が2026年8月18日(来週月曜)に確定しましたが、対象期間中(〜8/16)はまだ募集開始前のため、詳細カードでのご案内は次号に見送りました。上の一覧表には状況を掲載しております。

第3章 経済トピックス

 経済ニュース 

1. 日銀、7月会合の「主な意見」を公表 利上げペース加速を求める声が相次ぐ

日銀が7月の金融政策決定会合における政策委員の発言要旨を公表しました。物価の上振れリスクを警戒し「機動的対応や利上げ幅の議論が必要な新局面」との意見が相次いでおり、市場では次の利上げ時期を巡る観測が強まっています。

出典・参照リンク

NHKニュース https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20260810de43068

 経済ニュース 

2. 日経平均が続伸、TOPIXは1カ月ぶり最高値を更新

東京株式市場で日経平均株価は前日比553円高の6万7524円と続伸し、東証株価指数(TOPIX)は7月6日以来約1カ月ぶりに最高値を更新しました。米国のAI・半導体関連株高を受け、東京市場でも幅広い銘柄に買いが広がっています。

出典・参照リンク

日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL105CQ0Q6A810C2000000/

 経済ニュース 

3. 日米、円買いの協調為替介入を発表 40年ぶり水準の円安阻止へ異例の対応

7月末に約40年ぶりの円安・ドル高水準(一時163円台)まで進行したことを受け、日米両政府・日銀が協調して円買い介入を実施したことが判明しました。市場関係者からは「金利上昇の連鎖」を懸念する声も出ています。

出典・参照リンク

NHKニュース https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20260813de43584

 経済ニュース 

4. 7月の企業物価指数、前年比+7.2% 銅などの非鉄金属が4割超上昇

日銀が発表した7月の企業物価指数(速報)は前年同月比7.2%上昇し、2カ月連続で7%台となりました。中東情勢の悪化による原油高やAI関連需要の高まりで、銅・アルミなど非鉄金属が40.6%上昇。銅建値は8月に入り3回連続で引き上げられ、8月12日時点で1トン238万円と高値圏が続いています。

出典・参照リンク

日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB057G30V00C26A8000000/

JX金属「銅建値」 https://www.jx-nmm.com/cuprice/

 経済ニュース 

5. 岐阜市、キャッシュレス決済で最大20%還元キャンペーン 8月限定・約9000店舗対象

岐阜市は「物価高騰支援事業20%還元キャンペーン」を8月1日〜31日に実施中です。PayPay・d払い・楽天ペイ・au PAY・AEON Payの5サービスが対象で、市内の中小・個人事業者から大規模店まで約9000店舗が参加しています。

出典・参照リンク

岐阜新聞デジタル https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/754576

 経済ニュース 

6. 東海3県の地銀6行、4〜6月期決算 5行が増益、金利上昇で貸出利息が押し上げ

愛知・岐阜・三重の地方銀行6行の4〜6月期決算が出そろい、うち5行が増益となりました。日銀の利上げを背景に貸出金利息が増加したことが主因で、地域金融機関の収益環境が改善しています。

出典・参照リンク

中部経済新聞 https://www.chukei-news.co.jp/news/2026/08/15/OK0002608150201_01/

 経済ニュース 

7. 中東情勢の「逆風」でも内需は底堅く 17日に4〜6月期GDP発表へ

内閣府が8月17日に発表する4〜6月期の実質GDP速報値について、個人消費・設備投資が底堅く推移し、3四半期連続のプラス成長になるとの見方が大勢と報じられました。一方、中東情勢の悪化による原油高が今後の逆風になり得ると指摘されています。

出典・参照リンク

日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA064Q50W6A800C2000000/

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