労災は「減っている」と思っていませんか?
「昔に比べて機械も安全になったし、最近は労災なんて聞かないな」
関市の社長さん、もしそう思っているとしたら、それは**「死亡事故」の話だけかもしれません。 厚生労働省が発表した「第14次労働災害防止計画」によると、実は今、「死傷者数(休業4日以上の怪我)」は増加傾向**にあるのです。
「なぜ増えているの? 安全対策は進んでいるはずなのに…」 その答えは、私たちの職場の**「ある変化」**にありました。
今回は、国の最新データから読み解く、御社に迫る**「新しい労働災害のリスク」**について解説します。
1. 犯人は「機械」ではなく「加齢」です
資料によると、労働災害が増えている最大の要因は、**「60歳以上の高年齢労働者の増加」**です。
昔なら「おっとっと」で済んでいた小さなつまずきが、高年齢のベテラン社員にとっては**「大腿骨骨折」などの重傷につながります。 実際、転倒事故の発生率は、60代になると20代の数倍**に跳ね上がります。
社長、「ベテランだから足元も気をつけているだろう」は過信です。 身体機能の低下は、本人の意思ではどうにもなりません。 **「段差をなくす」「手すりをつける」「靴を見直す」**といった、ハード面での対策が急務です。
2. 「サービス業」が新たな危険地帯に
「労災=建設・製造業」というイメージも、過去のものです。 今は、小売業、飲食店、社会福祉施設などの「第三次産業」での事故が急増しています。
- 小売業: バックヤードでの荷物の落下、カゴ車への挟まれ。
- 飲食店: 濡れた床での転倒、揚げ物機での火傷。
- 介護施設: 利用者の介助中の腰痛。
「うちはデスクワークと接客だけだから」と油断しているオフィスこそ、コピー用紙の箱を持ち上げた瞬間の**「ギックリ腰」**で労災申請が出たりするのです。
3. 「熱中症」と「メンタル」も重点課題です
計画では、物理的な怪我だけでなく、以下の対策も重点項目に挙げられています。
- 熱中症対策:4月からキャンペーンが始まります。「まだ涼しいから」と思わず、今のうちからエアコンの点検や水分補給のルール作りが必要です。
- メンタルヘルス: 仕事のストレスによる精神障害の労災認定も増えています。「見て見ぬふり」は会社のリスクを最大化させます。
まとめ:安全対策を「アップデート」してください
「ヘルメットを被れ!」「指差呼称しろ!」 これらはもちろん大切ですが、令和の労災防止はそれだけでは足りません。
- 「転ばない床」になっていますか?
- 「腰に優しい作業方法」を教えていますか?
- 「高齢者でも安全に働ける環境」ですか?
労働災害防止計画は、これからの5年間の「国の指導方針」でもあります。 ここを先取りして対策しておけば、労働基準監督署の調査がきても怖くありません。
「具体的に、うちの会社は何から始めればいい?」 そう思われたら、飛騨屋社労士事務所にご相談ください。 御社の業種と年齢構成に合わせた、**「今やるべき安全対策」**をご提案します。


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