年次有給休暇が年10日以上付与される労働者には、使用者が、年5日を取得させる義務があります。年度の後半に入り、取得状況を確認する時期です。管理簿と、付与日の考え方を整理します。
年5日の取得義務とは
年次有給休暇が年10日以上付与される労働者(管理監督者や、パート・アルバイトを含む)について、使用者は、基準日(付与した日)から1年以内に、労働者ごとに時季を指定して、年5日の年次有給休暇を取得させる必要があります。
労働者が自分で請求して取得した日数や、計画的付与制度で取得した日数は、年5日から差し引くことができます。なお、時間単位で取得した分は、年5日から差し引くことができません。
対象になる人
| 従業員の区分 | 対象かどうか |
|---|---|
| 正社員 | 年10日以上付与されるなら対象 |
| パート・アルバイト | 年10日以上付与されるなら対象(週の労働日数が少ない場合は、労働日数に応じて付与日数が決まります) |
パート・アルバイトでも、勤続年数や週の労働日数によって、年10日以上付与される人がいるため、確認してください。
事業主がしなければならないこと
- 年次有給休暇管理簿を作る。 時季、日数、基準日を、労働者ごとに記入し、当該期間の満了後3年間、保存します。
- 就業規則に、時季指定の規定を定める。
- 取得状況を定期的に確認する。 基準日から1年の期限の前に、取得日数が少ない人を確認し、取得を促します。
- 時季を指定するときは、労働者の意見を聞く。 意見を聞いて、その意見を尊重するように努めます。
付与日の考え方
基準日(年次有給休暇を付与する日)が、従業員ごとにばらばらである場合は、管理が複雑になります。基準日を統一する方法もあります。統一するときは、労働者に不利益にならないようにします。
年5日の期限は、人ごとの基準日から1年です。「年度末」ではなく、基準日を基準に、確認しましょう。
罰則
年5日を取得させる義務に違反した場合は、労働者一人につき30万円以下の罰金の対象になる可能性があります。
まとめ
- 年10日以上の年次有給休暇を付与する労働者には、年5日を取得させる義務があります。
- 管理簿で状況を記録し、基準日から1年の期限の前に、取得日数が少ない人を確認しましょう。
当事務所では、年次有給休暇管理簿の作成や、就業規則の見直しをサポートしています。お気軽にご相談ください。
※本記事は令和8年10月16日時点の情報です。最新の内容は、厚生労働省のホームページでご確認ください。
参考:労働基準法第39条第7項・第120条、厚生労働省「年次有給休暇の時季指定義務」


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